スタッドレスタイヤ 輸入車用
ドイツ車、イタリア車、英国車、フランス車、米車、どの車でもスタッドレスタイヤは通常のものが使用できます。
注意しなければならないのはホイールです。
輸入車の多くはホイールをナットではなくボルトで留めます。
BMW、フォルクスワーゲン、フィアット、ボルボなどもそうです。
ボルト止めとナット止めの違いは最後に記すこととして、ネットで注文するときは国産車用ホイールとは形状が若干違うので気をつけましょう。輸入車用のホイールを選びましょう。
次のようなサイズが純正と同じものを選びます。
・ホイールの直径のインチサイズ(16インチとか17インチとか)
・幅のインチサイズ(6Jとか6.5Jとか)
・PCD(100mmが多い)
・5穴か4穴か
・ハブ径
・インセット値(車によって違う)
特にPCDが違うと絶対に入らないので注意してください。
その上で、装着したい車に合うかどうかを必ず販売店に問い合わせましょう。万一問い合わせずに合わなかった場合でも返品はできません。装着できると言われてできなかった場合は、返品や交換は可能です。
輸入車用を選ぶ理由は、輸入車のホイールはハブ(車軸)にぴったり合うように装着するからです。ボルトはナットと比較すると強度的にやや弱いので、大部分の重量は車軸で受けます。ボルトはホイールが外れないように固定しておくためです。
国産車のホイールは、中央の穴がハブ(車軸)よりかなり大きいのが普通ですから、車軸で重量を支える働きはありません。ナットは、ホイールが外れないようにするとともに、重量を支える働きもあります。
輸入車用のホイールは構造的に違うのはお分かりいただけましたか。
最近の国産車でも、ホイールの穴がハブにぴったり入るような車があるので、両方に使えるホイールもあるかもしれません。それでも、事前にかならず販売店に取り付け可能か確認しましょう。
輸入車も、タイヤだけを買うよりアルミホイールセットの方がずっとお得です。
楽天に出ているタイヤです。
ホイールボルトとホイールナットについては、こちらに非常に興味深い記事が載っています。とてもためになったのでこちらに、その抜粋を載せたいと思います。
>>http://okwave.jp/qa/q6015139.html
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国産車がホイールナット(クルマ側から見るとハブスタッド)になっているのは、ホイールの装着がラクだからです。
ホイールを手で持ちあげ、ハブスタッドに一旦引っかけておいてあとはハブセンタが勘合するまでホイールを押し込めば、ホイールナットを締められます。
これがホイールボルトだと、ホイールを手で持ち上げて一旦ハブに引っかける事になりますが、ハブはそれほど深く引っ掛かるワケでもなく、またこの状態ではホイールボルトの穴が合っていないので、ホイールがハブから脱落しない様に押えつつ、ホイールを回してホイールボルトの穴を合わせなければなりません。
いわゆる組立ラインでは、ホイールナット(ハブスタッド)の方が断然有利です。
一方欧州車がホイールボルトを使うのはホイールボルトの交換の為です。
ボルトとナットでは、過大トルクで締めつけた場合ボルトの方が先に痛みます(ボルトの締め付けでは、ボルトには引っ張り応力が発生しナットには圧縮応力が発生するので、引っ張られているボルトの方が先に破壊する)。
欧州では冬の間スノータイヤに交換するケースが多く、日本と比べると頻繁にホイールの脱着を行います。締付作業の手違いでホイールの取付ネジにダメージを与えた場合、ハブスタッドだとハブを分解してスタッドを打ち変えなくてはなりませんが、ホイールボルトなら買って来て差し替えるだけです。
つまりホイール取付ネジを痛めた場合のリカバリが容易なのがホイールボルトというワケで、交換が面倒なハブスタッドは、一般ユーザ様にはあまり触って欲しくない、というのがホンネです。
ホイールボルトには問題があります。
締付時、長いネジ部も回転させる事になるホイールボルトでは、ネジ部が捻れて締付トルクを『食って』しまい、結果、ボルトの軸力のバラつきが大きくなるという欠点があります。(要するにホイールをハブに押し付ける力のバラつきが、ホイールボルトの方が大きくなるということです)。
このチカラがバラつくということは、ホイールナットよりホイールボルトの方が緩みに弱いという事を意味しており、クルマを購入して以降ホイールナットの緩みなど全くチェックしないユーザ様が多い国内では、ホイールボルトの採用はちょっと怖いという事です。
ホイールの中心位置は、ホイールボルトやナットではなくハブセンタの勘合で出す様に設計しています。これは日本車も欧州車も北米車も変わりません。(理論上、ナットでもボルトでも、座面にテーパやスフィア(球面)が付いた複数のネジでは、ホイールのセンタを出す事は出来ません。)
テーパやスフィアが付いている為に、ボルト部分に曲げ応力が残留します。実際、欧州車ではテーパやスフィアを止めてISO−FIX(ボルトの座面が平らな国際工業規格。英車などは30年も前からISO同等のホイールナットを使った車型がありました)に切り換える動きがありますし、トヨタさんでもハブスタッドのままISO-FIXに切り換えつつあります。